アマミノコギリクワガタの産卵方法

アマミノコギリクワガタ

今回は、今が旬のアマミノコギリクワガタの産卵セットの紹介をしたいと思います。

繁殖可能な温度は、概ね23℃から28度ですが夏期は、30℃を超え無い環境をお勧めします。

季節で言うと初夏から秋(6から9月)が最適です。

天然個体の場合は、直ぐに繁殖f可能です。

但し、羽化させた新成虫は、オスとメス双方が活発に動き出してエサを食べ始めていなければなりません。

※新成虫は、秋までに活動(後食)しなかった場合、常温(暖房が効いていない寒い状態)で完全に冬眠させて翌年の初夏から夏の産卵をお勧めします。

真冬に未後食個体を加温すると早期活動による雌雄の活動ズレの原因になるのでお勧めしません。

【冬眠時の推奨温度は、5から10℃(未活動/未後食個体に限る)】

クワガタは気温が高いほど、過活動気味になって消耗や老化が激しくなってしまい寿命や繁殖面でデメリットが大きいので高温には注意が必要です。

それでは、実際のセットの組み方を紹介したいと思います。

必要な物

先ず、必要な飼育用品の紹介です。(必要な三種の神器です)

・飼育容器:コバエ防止飼育ケース(中サイズ)

・昆虫マット:産卵用4リットル入り

・朽ち木:クヌギ産卵木Mサイズ

※今回、Mサイズを1本だけの使用ですが実際は2本用いた方が容器への収まりが良く効率が良いです。

マットと朽ち木の両方に産卵するので併用した方が成功率が高くなります。

加水します

先ず最初に朽ち木を加水します。

※乾燥していますので使用時に水を染み込ませる必要が有ります。

重しをしています

水に付けてもプカプカと浮かび上がって直ぐに水が染み込まないので画像の様に重しをして沈めると効率良く短時間で加水が完了します。

※画像は、市販の漬け物用の重しですが高価なのでレンガや石、水を入れた洗面器や袋を上に乗せても代用が可能です。

加水時間は、約30分前後(1時間以内)で大丈夫です。

日陰で水切りを行います。

加水が終わったら日陰で干して水を切ります。

画像の様にカゴの上に乗せて地面から上げた方が早く乾きます。

気温や天候にもよりますが晴れた日でしたら約6から8時間ほどで水切り作業が完了します。

朽ち木の樹皮を剥がします

樹皮をステーキナイフを用いて剥がしている様子です。

※個人的にステーキナイフが一番安全で作業しやすいアイテムだと思います。

樹皮を完全に剥がした様子

画像の様に完全に樹皮を剥がしてしまって大丈夫です。

黒くて丸い部分は、シイタケの菌を植菌した痕です。

※産卵木の多くは、原木栽培の程よく朽ちたシイタケのホダ木をカットして乾燥させた物です。

マットを入れます

飼育ケース(中)にマットを入れます。

ここでは、固めない状態で容器の4割くらいの量で一旦入れるのを止めます。

※この分量で丁度1袋(4リットル)を使い切れます。

マットを固めます

マットプレスで先ほどのケースの底の部分を固めます。

底の部分に約5センチほどの固い層が出来ると思います。

ケースの底に敷いている玄関マットは、飼育容器の割れ防止の為です。

※何でも構わないのでクッションになる物を敷いておくと押さえ付けた際に容器が割れてしまう確率を軽減出来ます。

因に、この固めた部分にも産卵するので手が抜けません。

朽ち木を置きます

固め終わったら先ほどの樹皮を剥がした朽ち木を置きます。

画像の様に横向きに置くと丁度良い感じになります。

※2本使用する場合は、縦向きに2本並べると良いです。

マットを被せます

上から残ったマットを全部入れて埋め込みます。

手で隙間を埋め込みます

木と容器の間に出来た隙間を軽く手で抑えて埋め込みます。

この部分は、カチカチに固める必要は御座いません。

※肝心要の底の固めた部分が酸欠を起こしてしまう恐れが有ります。

ペアを入れます

エサの昆虫ゼリーと成虫を入れてセットの完成です。

画像は、参考画像(イメージ画像)の為にペアで入れていますが天然個体でしたら自然下で交配している事が殆どなのでメスのみ単独でも大丈夫な事が多いです。

※因にオスのメス殺しの頻度も低いので卵が見え始めるまで同居でも大丈夫だと思います。

因に容器の中には、クヌギの落ち葉国産プレミアム昆虫ゼリー、専用エサ皿を入れています。

※エサ皿は、足場の替わりも兼ねて入れていますがスペースに応じてお好みで構いません。

アマミノコギリは、直ぐに産卵するパターンと数週間から1ヶ月ほど掛かるパターンがあり、個体差が大きいので夏にセットを組んでも割り出しが晩秋(10から11月)になってしまう事も多々有ります。

幼虫の割り出しを紹介した記事>>>