国産ミヤマクワガタ超特大74.5ミリや長寿のアマミノコギリなど番外編

今日の福岡県福津市は、時々晴れ間をのぞかせる曇り空でしたが比較的暖かい一日でした。

今回は、2017年1から3月にご紹介できなかった番外編情報をお伝えします。

※訳あって出品できなかったお蔵入り情報もあります。

国産ミヤマ74.5ミリオーバー

画像は、2017年1月羽化の国産ミヤマクワガタ74.5ミリオーバーのオスです。

通常は、余程のトラブルや異常が無い限り、このブログでご紹介したら出品しているのですが今回ばかりはメスがいないので出品できません。

この種類は、幼虫期間が長すぎて毎年爆産させてしまうと繁殖場内が手狭になってしまうので2014年を最後に産卵セットを見合わせています。

オスとメスの羽化も1年以上もズレてしまいます。

※この時点で羽化までに足掛け3年掛かっている事が分かっていただけると思います。

パーソナルベストサイズが出品できないのは残念ですが飼育例(交換リレー)だけでもご紹介できればと思います。

先ず、割り出しは遡る事、2014年11月10日です。

当時、産卵の必需品の一つ、園芸用の乾燥黒土をお店で見かける事が出来ないというお問い合わせを頂いたので代用品で『赤玉土(細粒子)』と産卵マットをブレンドして天然のメスで産卵セットを組み見事に爆産してくれました。

過去の割り出しを紹介した記事>>

重要なポイントは、成虫同様に幼虫も過度な加温を避けて低温で飼育する必要があるので割り出した幼虫は、常温に近い環境で二齢まで育てて無添加マットボトル850cc(現在は、遮光マットボトル800ccに変更)に入れました。

この種類は、添加剤独特の発酵熱に弱い(『添加剤に弱い』という表現もされる)種類なので無添加虫吉マットとの相性がバツグンです。

※夏場の冷房管理さえできれば、初めての方でも70ミリ乱発のご報告を頂いたことがあります。

■下記のエサ交換で羽化させました。(年号が混乱しそうです)

  • 1本目(2014年12月22日、二齢):無添加マットボトル850cc
  • 2本目(2015年5月21日、終齢):同上
  • 3本目:(2015年10月12日、″):同上
  • 4本目:(2016年1月27日、″):同上
  • 5本目:(2016年5月7日、″):同上

前述の理由で幼虫の落ち着きを考慮して夏季のエサ交換は省略です。

2016年10月には大きな蛹室を作り始めたので6本目への交換は行っておりません。
※2016年11月22日に蛹になっているのを確認して2017年1月に羽化しました。

大型個体になると前蛹とサナギの期間が他の種類に比べて長い傾向があります。

74.5ミリを手に乗せた画像

74.5ミリオーバーを手に乗せた画像です。

長い脚と分厚い体が刺激的なサイズです。

ここで一言ですがミヤマの大型個体の飼育は、何年も飽きずに飼育し続ける『気力、忍耐、根気』が必要です。

冒頭の説明のとおり、メスがいないので出品せずに私(一卵性双子の弟:影武者店長)のペットにしています。

※名前は『深山君(みやまくん)』です。

後日、パーソナルベストのページに登録したいと思います。

ここからは、年始に紹介した長寿の天然採集品のその後の様子です。

天然ノコギリ64ミリ

画像は、2017年1月6日にご紹介した越年した天然ノコギリクワガタ(宮崎産)64ミリも最後の1匹になりました。

2017年の越年記事>>>

老化で少し口髭が固化してしまってますが未だ未だ元気に威嚇のポーズをとっています。

さらに驚きな事に2017年1月6日のブログでご紹介した2015年8月入荷天然アマミノコギリクワガタのメス(本来の寿命を考えると既に亡霊級です)は、まだ元気に生きています。

2015年8月上旬に入荷のメス

なかなか信じていただけないと思いますが間違いなく2015年8月上旬に入荷した36ミリのメスの個体です。

昨年の夏以降は、動きも少なくなってしまいましたが何とか頑張っています。

天然個体は、初夏と晩夏の発生時期(一次発生、二次発生)で寿命が多少異なりますが間違いなく天然採集品の長期飼育ギネスだと思います。

最初の越年の記事(2016年1月13日)>>

※微妙な左アゴのズレ(若干の開きの悪さ)とサイズ、欠損無しの完品状態から2016年1月13日の記事の4匹中、左から2番目の36ミリの個体だと思います。

2回目の越年成功記事(2017年1月6日)>>

また引き続き面白い情報がございましたら紹介します。


国産ミヤマクワガタ超特大74.5ミリや長寿のアマミノコギリなど番外編” への2件のコメント

  1. 小澤様 広島の松村です。
    今回の記事 ミヤマを飼育する私にとって励みになりました。
    ウチのミヤマの幼虫は、オスの幼虫だろう個体の最大サイズは、結局のところ17グラムほどで、少しづつ黄色くなってきているものもいるため これ以上大きくなるのは望めないかと思っていました。
    ウチのは、2015年10月の割り出しのため、約1年遅れと言うことになります。もう1年ほど幼虫期間があると考えると、もう少し伸びてくれるのでは?と 期待してしまいます。
    今回の記事で 再度認識いたしました。まだ 白い個体もいますし、来年に今頃羽化報告ができるよう「気力、忍耐、根気」で低温熟成させていきます。
    よろしくお願いいたします。

    • 松村様

      いつもお世話になっております。
      クワガタ工房 虫吉です。
      コメントありがとうございます。

      ミヤマクワガタは、時間を掛けてゆっくり育てた方が確実に大型化してくれます。
      真夏の高温と交換リレーにご注意ください。

      是非75ミリオーバーを狙ってみてください。

      今後とも宜しくお願い致します。

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