トカラノコギリの産卵セット開始(今回は、中之島産です)

トカラノコギリ今回は、久しぶりにトカラノコギリ(中之島)の産卵セットを組んでみましたのでご紹介します。

過去に紹介したトカラノコギリの産卵の様子>>

トカラノコギリは、奄美大島の北北西に位置するトカラ列島の悪石島以北に棲息する鮮やかなオレンジ色のノコギリクワガタの仲間(亜種)で人気のクワガタです。

因みにトカラ列島(十島村)の悪石島と宝島(厳密にいえば小宝島)との間の海に温帯(日本本土と同じ気候区分)と亜熱帯(奄美、沖縄)の気候区分の見えない境界線があります。

トカラノコギリは、トカラ列島の温帯気候の地域(北は口之島、南は悪石島まで)に棲息するクワガタです。(中之島は口之島の南の大きめの島です)
※トカラ列島の亜熱帯の部分の宝島(小宝も含む)に何故かヒラタクワガタ(タカラヒラタ)がポツリと分布している事になります。

勿論、トカラ列島の真冬(1から2月)は、それなりに肌寒いので飼育方法は、本土のノコギリクワガタと殆ど同じです。
※話が逸れますがトカラ列島は、火山帯の島なので秘湯巡りで有名です。

トカラノコギリだけでなく十島村(トカラ)の動植物は固有種が多く、現在は採集禁止なので現在出回っている個体は、繁殖品同士の交配品ばかりになります。

ノコギリクワガタの仲間は、羽化してから活動するまでの休眠期間が羽化後の飼育温度に左右されてしまいますが活動を開始して気温が20から25℃前後で落ち着いていれば十分に産卵します。

因みに、羽化後の新成虫を概ね23℃以上で飼育し続けると早期活動(羽化して数ヶ月で活動)を起こしてしまい雌雄の活動ズレで交配(ペアリング)の機会が消失してしまう恐れがあるので真夏の高温と真冬の過度な加温を避ける必要があります。

前述のとおり本土のノコギリ同様、未活動個体は室内の凍り付かない環境であれば無加温(低温)で越冬させて初夏から夏に産卵させた方が良いかもしれません。
真夏の気温が高いと羽化して1から2か月で活動してしまう事がある為、翌年の産卵予定の場合は、気温が下がり始める秋以降の羽化個体をお求めになられる事をお勧めします。

色々と前置きが長くなりましたが実際の産卵セットの様子を紹介したいと思います。
※基本的に国産ノコギリクワガタの産卵に成功された方なら大丈夫だと思います。

トカラノコギリの産卵に必要なアイテムトカラノコギリの産卵に必要な主な飼育用品です。

●飼育容器:コバエ防止飼育容器Beケース(中)・・・コバエや乾燥を防ぐだけでなく深さがあるので根食い系と呼ばれ、地中に埋まった朽ち木や朽ちた根っこに産卵するノコギリクワガタの産卵に最適です。

●昆虫マット:産卵用マット(ノコギリ、ヒラタ用)・・・菌床配合の完熟マットなので産卵だけでなく、生まれて来た幼虫も良く食べてくれます。

●産卵木:クヌギ産卵木Mサイズを今回使用していますがコナラ産卵木クヌギ産卵木Sサイズでも大丈夫です。

産卵セット(産卵木のセッティング)は、できれば晴れた日に行った方が加水した産卵木の水切れが良くなるので飼育容器内が不衛生(べちゃべちゃ)になりにくいです。

まず、産卵木を加水します。先ず、産卵木をバケツ(洗面器などでも可)に入れて加水します。
産卵木(朽ち木)は、軽いので画像の様に水の上にプカプカと浮かんでしまい、そのままでは水が染み込みにくいです。

水入りペットボトルで産卵木を押さえつけます。そこで画像の様に水を入れたペットボトルなどを重しにして産卵木を押さえ付けると時間短縮が可能です。
※石やレンガ(ブロック)など重しになる物なら何でも良いです。

当店の産卵木の場合、この状態で概ね1.5から2時間程度で加水が完了します。

長時間漬け込んでしまうと水切れが悪くなるので避けて下さい。

加水完了後に風通しが良い日陰で水切りを行います。加水完了後に風通しが良い場所で日陰干しを行い水を切ります。

写真の様にカゴ(ザル)などをひっくり返して上に置くと水切れが早くなります。
※底の部分も含め全体が空気に触れますので時短できます。

概ね6から8時間程度の日陰干しで大丈夫です。

但し、風通しが悪い場所や天候が悪い日に行うとなかなか水が切れずにカビだらけになってしまいますのでご注意ください。
※カビは、一時的な物なので飼育や産卵に影響はありませんが不快に思われたり心配される方が殆どなので予め申し上げておきます。

◆産卵木は、午前中に水に漬けて、お昼前に水から出して日陰干し、夕方に飼育容器にセットするというパターンで作業を行っています。

水切りが終わった産卵木の樹皮を剝がします。日陰干しが完了したら産卵木の樹皮を剥がします。
画像の様にステーキナイフを用いると安全かつ簡単に剝がせます。
※ステーキナイフは、ホームセンターなどで売っている安価なもので構いません。

産卵木の樹皮を完全に剥がします。後ほど説明しますが産卵木は、マットに完全に埋め込むので樹皮は全部剥がしてしまって大丈夫です。

次に産卵マットをBeケースに入れます。産卵用マットをBeケース(中)に入れてます。
※Beケース(中)と産卵木Mサイズを組み合わせる産卵セットの場合、産卵マットは、ちょうど1袋(4リットル)で使い切れます。

産卵マットを入れる目安袋から移した産卵マットが画像の様に容器の約4分目(固めない状態で)に達したら一旦止めて次に説明する作業を行います。

マットプレスで産卵マットを固めます。画像は、先ほどの分量のマットを木製マットプレスで固めている様子です。
容器の下には、割れ防止の為に玄関マット(足ふきマット)を敷いています。
※無ければ雑誌や四つ折りにした分厚めの新聞でも大丈夫です。

固め終わった様子です。固め終わった画像です。
表面を平らに固め終わった時点で容器の底の部分に暑さ3から5センチほどの固い層が出来上がります。

根食い系と呼ばれるノコギリクワガタの仲間は、この部分にも産卵しますので重要な作業です。

樹皮を剥がした産卵木を容器に入れます。固めたマットの上に先ほどの樹皮を剥がした産卵木を入れます。
※産卵木は、画像の向き(横向き)がベストです。

残りの産卵マットを4全部入れます。先に説明で使用したマットの残りを容器に全部入れます。

手で隙間にマットを押し込みます。マットは、産卵木と容器の間に出来た隙間に手で軽く押し込むと綺麗に使い切れると思います。

トカラノコギリの産卵セットの完了です。以上でトカラノコギリの産卵木のセットが完了です!

 

次は、ペアリング(交配)に関する説明です。

トカラノコギリのペアリングの様子です。オスとメスともにエサを食べ始めて活動しているペアをBeケース(ミニ)で交配させている画像です。
※飼育容器内には、ココパウダーマットクヌギの落ち葉ワイドカップゼリーワイドカップ専用餌皿(1つ穴)を入れています。

ペアリングは、産卵セットを組む5日ほど前から一緒に入れたままの状態にすると良いです。

トカラノコギリも意外に気性が荒い個体が多く、過去に1匹のオスが通算で3匹のメスを真っ二つにして殺してしまった事があるので念のためオスのアゴを園芸用のグリーン帯で縛っています。

オスによるメス殺し防止策、『アゴ縛り』について>>>

産卵セットにトカラノコギリのメスのみを入れます。前述の方法で5日前後ペアリングをさせたメスのみを産卵セットに入れます。
※オスは、アゴ縛りを解いてペアリングに用いたミニケースでそのまま飼育します。

◆飼育容器内には、転倒防止の為のクヌギの落ち葉とプチエサ皿(2個)を入れてエサにはイエロー果汁ゼリーエキストラバナナ昆虫ゼリーを与えています。
エサ皿は、スペースに応じてお好みで大丈夫です。

気温や個体差にもよりますが上手くいくと1から2か月後に卵や幼虫が見え始めるので容器をひっくり返して幼虫回収(割り出し)を行います。

クワガタの幼虫の割り出しについて>>>

トカラノコギリの割り出しを紹介した過去のブログ記事>>>

ノコギリクワガタの幼虫飼育方法>>>

ノコギリクワガタの関連商品一覧>>>

 

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