最新入荷の国産ヒラタクワガタ（福岡、熊本、宮崎県産）の販売コーナーです。
(全品1匹ずつの個別飼育管理、未使用、穴傷や欠損異常無しの状態良好個体。安心の死着死亡補償付き)

※本州、四国、九州の日本列島の本土に生息するので【本土ヒラタクワガタ】とも呼ばれます。

強靭な体と怪力で子供から大人まで大人気の種類です。

西日本に多く分布しているので、数が少ない関東や東日本では非常に人気があります。

寿命は、約3年前後です。

■解説や飼育、産卵方法について>>>

下の『商品一覧』の写真をタップして頂くと羽化日等の詳細データ、説明をご覧頂けます。

※商品は、全てオスとメスの1ペアセット（合計2匹）の税込み価格です。

★複数購入や飼育用品の同時購入など、どれだけ注文しても追加の送料は一切発生しません♪

梱包と発送について

　

成虫を入れる容器

昆虫発送時の箱

大切な生き物を振動や衝撃から守って安全にお届けするため、成虫の発送は必ず発泡スチロール箱を使用してお送り致します。

発送中の大アゴ（キバ）欠損事故防止の為の大型ＰＰカップ（衝撃で破損しない材質）に敷材マットを敷き、エサのゼリーと里山の自然の葉っぱを添えてお届けします。

※勿論、オスとメスを1匹ずつ別々のカップに分けて発泡スチロール箱に入れた状態で大切にお届け致します。

「暑い時期は高性能の大型保冷材」を入れて、梱包料無料で昆虫に一番優しい安全なお届け体制をとっております。

生き物と用品の同一梱包発送も可能です。（万が一、2梱包以上になった際の追加の料金は発生しません）

※真夏でも2日かかる地域：北関東から北海道、沖縄（離島は除く）への発送でも確実にお届けできます。

◆ご購入に際しては、安心して飼育できます様に説明書をお付け致します。

なお到着時の死亡、衰弱、欠損に加え説明記載どおりの飼育で3日以内に死亡した場合はご遠慮なくお申し付け下さい。補償致します。

◆解説と飼育について

ヒラタクワガタ【Dorcus titanus】

九州、四国、本州（北限は山形県）に棲息する大型の昆虫です。

平べったい体型が名前の由来です。

種類が多い離島産と区別する為に愛好家からは、「国産ヒラタ」「本土ヒラタ」と呼ばれる事があります。

体色は黒で全身の点刻（顆粒肌）が目立ち、艶消し状です。

オスは、黒く平べったい姿と大アゴの根元付近(基部から3分の１)に横向きの発達した内歯があり、その上部に曖昧に連なる複数の細かいノコギリ状の小歯があります。

※但し、小型のオスの大アゴは、短く、内側の突起が目立たなくなります。

また、頭部や胸部の点刻が弱く（顆粒状の肌のキメが細かく）、メスと同様の光沢があります。

こういった性質を利用して大きなオスの住処に忍び込んでメスと交尾をすると言われています。

キバ（大アゴ）の挟むパワーがクワガタの中で最強クラスで、まさに里山の怪力王です。

東北の一部や北海道には生息していないので、寒さに弱いと思われがちですが実際は強い耐寒性を持っています。

北日本や北海道に棲息していない理由は寒さではなくて、西日本から北に向かって分布が広がっている最中という説が有力です。

近年では、遺伝子情報（ミトコンドリアDNA）の解明が進み、日本海側産（やや細長い体型）、太平洋側産（ガッチリとした体型）の2つのグループの系統や分岐順序が明らかになっています。

因みに北部九州本土（宮崎以北）、西日本（中国地方）、愛媛の佐田岬半島は、双方のグループの分布が重なる唯一の地域という事が解明されています。

その為か飼育下では、明らかに70ミリに迫る大型個体が羽化しやすいので人気があります。

大型のオスの画像。

オスは、日本海側、太平洋側の産地に関係無く、「大型個体は光沢が弱い、小型個体は光沢が強い」「後脚脛節（すねの部分）の真ん中よりも少し下に鋭いトゲ状の突起が現れる」「大アゴのノコギリ小歯が大きくなるほど斜め前を向いて不明瞭な並びになり、基部側がボヤけるか第一内歯と離れて見える」などの特徴から他の亜種との見分けが可能です。

寿命は、約3年前後で野外でも越冬して複数年生きる事ができます。

大きさは、オス30～74ミリ、メス19～42ミリ。

7センチを超える個体は、独特の何とも言えない重量感があります。

飼育下では、オス75ミリ、メス43ミリ超えの報告例があります。

メスは、上翅の点刻列（スジ）が目立たずに光沢が強く、前腕の幅が前方に向かうほど広がって湾曲するなどの特徴があります。

産卵は、地面に接した朽ち木の倒木や軽く土に埋まった朽ち木に行います。

自然界での成虫は、晩夏から秋に羽化して蛹室内で越冬後、翌年の5から7月に掛けて発生します

特に梅雨の時期にクヌギ、ナラ、アカメガシワ、タブなどの樹液に集まり発生のピークを迎えます。

平べったい体型を利用して樹液に近い樹洞や樹皮の裂け目に器用に隠れます。

標高が高い山地より平野部に生息する傾向があります。

オスのフェロモンにメスが集まってくる習性があるので、稀に大型の強いオスの元に5匹以上のメスが集まって一夫多妻制のコロニーを見掛けた事もあります。

メスとの住処（大きな樹洞）を奪い合う為、夜な夜なオス同士が激しく争う姿を見掛けます。

里山に生息する昆虫なので暑さ寒さに非常に強く、加えて寿命が長いので飼育し易いです。

■成虫飼育について

◆推奨アイテム◆

・コバエ防止ケース（ミニから中サイズ）、プレミアム国産ゼリー、昆虫マット（成虫用、ココナッツ、ココパウダーなど）、エサ皿、止まり木、クヌギの落ち葉セット、樹皮など

※冬眠時の飼育は、フカフカ粒子で潜りやすいココパウダーマットがお勧めです。

ケースにマットを5～10センチほど入れ、隠れ家となる落ち葉や止まり木を入れます。

ゼリーは、エサ皿に入れて与えるとより衛生的です。

マットは、泥っぽくなった時、古くなって変色（変質）した際に交換します。

寒い場所で冬眠させる場合、11から12月に交換して冬眠明けの春先（3から4月頃）に交換すると良いです。

また昆虫マットは、カラカラに乾燥しない様に注意が必要です。

乾燥したら霧吹きなどで保湿が必要です。

※コバエ防止ケースを使うとコバエだけでなく乾燥も軽減してくれるので管理が一気に楽になります。

※画像はイメージの為にペアを一緒に入れていますが、オスがメスを挟み殺す事がありますので別々の飼育をお勧めします。（ペアリングは後ほど説明します。）

推奨温度は、0から28℃以内です。（真夏は、冷房をお勧めします。）

基本的に真夏の30℃を超える時期以外、温度管理の必要はありません。

複数年、生きて寒さに非常に強いので冬でも安心な種類です。

自然下同様に冬場は、冬眠させた方が長く生きてくれます。

※寒い時期に過度な加温で活動させると短命や産卵不調の原因になるので避けてください。

北海道などの寒冷地の方でも冬場は室内であれば問題なく越冬可能です。

◆お勧めの推奨スタイル◆

ヒラタクワガタのオスは、気性が荒く喧嘩をしてメスをキズ付ける恐れが有りますので、交配時以外は別々に分ける事をお勧めします。

その際にメスはミニか小サイズ、オスは小か中サイズがオススメです。

※ミニか小サイズの飼育容器の場合、マットの深さは3から7センチの範囲内で大丈夫です。

マットは、水っぽくなった時、古くなって変色（変質）した際に交換します。

寒い場所で冬眠させる場合、11から12月に交換して冬眠明けの春先（3から4月頃）に交換すると良いです。

■産卵について

◆推奨アイテム◆

コバエ防止ケース（中）、クヌギ材SからMサイズx2本、産卵用マット、エサ皿、落ち葉、樹皮、プレミアム国産ゼリーなど

繁殖の推奨温度は、23から28℃前後です。（20度を下回ると産卵が厳しいです。）

温度管理なしの場合、自然界のヒラタクワガタが活動している5から9月頃(初夏から秋)まで繁殖可能です。

繁殖品の場合、越冬後か羽化して4ヶ月以上経過して更にオスとメス両方が活発に動いてエサを食べていたら大丈夫です。

※天然採集品の場合、直ぐに産卵が可能です。

飼育ケースの底に産卵マットを5センチほど固めに詰め、その上に加水済みの産卵木を置き、上からマットで完全に埋め込む方法で大丈夫です。

産卵木は、バケツの水に浸けて上から重し（水入りペットボトル等）を乗せた状態で30分ほど加水後、6時間ほど日陰干しを行ない樹皮を完全に剥いだ物を埋め込みます。

交配（ペアリング）の際は、オスがメスを傷付けない様に落ち葉などのメスの隠れ家を入れ交配を見守るか、2～3日間だけ同居させたあとでオスを飼育ケース（小か中サイズ）で単独飼育をして下さい。

天然採集品のメスは、85から90％の確率で自然下で交配している可能性があるので飼育下でのペアリング無しで産卵する事が多いです。

同じケースでオスとメスを長期間一緒に飼育すると知らない内にメスが殺されてしまう事があります。

何日も一緒に飼育しないでください。

メスを守る為、ペアリング（交配）の際、画像の様に園芸用のグリーン帯などを用いてオスのアゴを縛った状態で5日前後同居させるという方法もあります。

※但し、指を挟まれるリスクもありますので絶対に行わなければならない作業ではありません。

産卵木をセットしたケースには、交配済みのメスのみを入れた方が安心です。

約1ヶ月経過してもケースの側面や底に卵や幼虫が見えない時だけ、このケース内にオスを3日ほど入れてください。

コバエ防止ケース（中）を使うと霧吹きなど加水の必要は有りません。

上手く行くと約1から2ヶ月後にケースの底や側面に幼虫が見え始めます。

幼虫を潰さない様に慎重にケースをひっくり返してマットや産卵木の中の幼虫を回収します。

環境やメスの個体差にもよりますが、上手くハマると一度に20から50匹前後の幼虫が出てくる事があります。

過去に80匹前後の幼虫が出て来た事があります。

※沢山増え過ぎると困る場合は、早めにメスを産卵ケースから回収して別の容器に移すと良いです。

管理用のカップに無添加虫吉幼虫用マットを固めずに入れて蓋を閉めて1匹ずつ保管します。

この状態で約5から7日ほど傷や異常の有無を見極める為に養生させます。

その後、二齢幼虫から優先的に1匹ずつボトル（マットもしくは菌糸）で飼育します。

■幼虫飼育について

幼虫は、1匹ずつマットボトル850ccに入れて3から4ヶ月に1回の交換で育てる方法が手軽です。

推奨飼育温度は、5から25℃前後です。

里山の昆虫につき、寒さに強いので真冬は、無加温の寒い環境でも飼育可能です。

幼虫期間は、余程の低温で飼育しない限り、1年以内に蛹化が始まりますので短めです。

温度管理にもよりますが幼虫期間は、4から10ヶ月以内になる事が多いです。

基本的にメスの方がオスよりも早く羽化します。

気温が高い環境やメスの場合は、3から6ヶ月以内で蛹化もしくは羽化する事があります。

※特に飼育温度が高い状態で夏を挟むと早く羽化して小型化する場合があります。

春先に終齢まで育っていれば夏に蛹化か羽化する確率が高いです。

大型個体を狙う場合は、最初の1本目だけ二齢幼虫でブナ菌糸ビン550ccに入れて次の交換（2本目）からマットボトル850ccへの切り替えをオススメします。

菌糸ビンは、白い部分が6から7割ほど無くなった時か投入から約3ヶ月で交換する必要があります。

※終齢での菌糸ビン飼育は、「暴れ」と呼ばれる掻き混ぜ行動を起こして縮みやすいので注意が必要です。

70ミリ級の大型個体を狙う場合は、エアコンで20℃前後（20から24℃）の一定の温度管理とサーキュレーターや扇風機を用いた空気循環をお勧めします。

大きなオスの幼虫は、20グラムを超えます。

虫吉では、前述の「菌糸ビン→マット」への切り替え方式で毎年の様に70ミリオーバーの個体を羽化させています。

1本目：ブナ菌糸ビン550cc→2本目：無添加虫吉マットボトル850ccで羽化した70ミリオーバー2連発の動画