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樹液の季節に合わせて活動する?

樹液に集まるクワガタ

自然界のクワガタは、夏から秋に掛けて羽化すると地中や朽ち木内の蛹室(蛹になる時の部屋)の中から出ずに1回冬眠してから翌年の初夏から夏に活動します。

勿論、冬眠中(休眠中)は、飲まず食わずの状態です。

実は、樹液が出る季節まで体内に栄養分を蓄えて生き続ける特異な能力を秘めています。

※これらの事は自然界では短命と言われるノコギリやミヤマにも当てはまります。

複数年の寿命を持つヒラタやコクワ、オオクワも同様に樹液がる初夏から夏が終わると翌年の初夏まで冬眠します。

樹液に集まるカブトムシ

一方、こちらは夏に羽化すると直ぐに活動して秋になる頃には命が尽きてしまうカブトムシです。

こちらも実は、樹液の季節に合わせて羽化して活動や繁殖を行い夏が終わって樹液が止まる頃には死んでしまいます。

※羽化後、数ヶ月で寿命が尽きてしまう事がクワガタとの大きな違いです。

2枚の写真でも分かりますが樹液に集まる昆虫は、エサ場やオスとメスの出会い(繁殖)の場となる貴重な樹液が出る季節にしか活動しません。

日本は、熱帯雨林のジャングルと違い四季が有り、四季に合わせた美しい自然が有る国です。

その為、日本には常緑樹(葉を落とさない木)で樹液が出る木が殆ど無く、落葉広葉樹(秋になると紅葉して葉とドングリを落とす木)が樹液を出す木です。

落葉広葉樹とは、クワガタやカブトムシが大好きな事で有名なクヌギ、ナラ、ブナ科の植物になります。

これらの木の特徴は、秋になると紅葉が始まり、冬には落葉してしまいます。

初夏の新緑の季節が始まると平べったい葉を沢山付け始め、夏が近づくと樹液が出始めます。

秋が近づくと種子(ドングリ)を実らせ始め、秋になる頃には徐々に紅葉が始まります。

実は、樹液が出る季節は落葉広葉樹が緑の葉っぱを付けている時だけです。

落葉広葉樹は、日照が短くなる秋になると栄養分を葉っぱ(上方向)では無く、根っこ(下方向)に向かわせる為に樹液が止まります。

この短い夏の間だけが、これらの大型甲虫(こうちゅう)のエサが自然界にある季節です。

この季節は、昆虫界の恐竜的な存在でもあるカブクワが最も活発な季節です。

ただし、短命な種類(カブト、ミヤマ、ノコギリなど)の生涯は、秋に樹液が止まると同時に終焉を迎える事になります。

冬眠する事が出来るヒラタやコクワ、オオクワは、樹液が止まる秋になると徐々に活動を止め、次の樹液の季節まで半年前後の長さに及ぶ冬眠に入ります。

但し、飼育下では厳しい自然界と違って環境が良いので秋以降も常温でエサを食べ続けます。エサ切れにはご注意ください。


冬眠中のコクワ
自然界で冬眠中のコクワガタの画像です。

カチカチになって動かずに仮死状態ですが体内に栄養分を蓄えており、次の樹液の季節になる頃には元気に活動を開始します。


上記の事から日本のクワガタの場合は、冬場はヒータなどで加温をせずに冬眠させた方が長く生きてくれる傾向が有ります。

繁殖(産卵)時期も自然界の個体が活動している5月下旬から8月に行うと最も効率的です。

それ以外の季節は、本来の冬眠の時期なので加温しても産卵しない事が多いので冬眠させておいた方が無難です。

◆ここ数年の亜熱帯化した猛暑で飼育下の昆虫も羽化日に関係なく梅雨明けを挟むと急に活発に動き始めてエサを食べたり、産卵可能になる事が多いです。