クロシマノコギリ、トクノシマノコギリの羽化と飼育例の紹介

本日の福岡県福津市は、午前中は少し寒かったですが、お昼前には日が差し始め暖かい一日を迎えています。

今回は、1月下旬までに羽化した新成虫を少しだけ紹介したいと思います。

※流石に2月羽化の個体は、柔らかいので後日、掘り出した際に紹介したいと思います。

クロシマノコギリ68ミリ

画像は、最新羽化のクロシマノコギリクワガタの極太水牛68ミリ(限りなく69ミリに近い)特大サイズのオスです。

腹部が大きく体のパーツも太いので70ミリオーバーを羽化させるのが至難の技ですが久しぶりに大型個体が羽化してくれました。

70ミリの羽化を紹介した過去の記事>>

幼虫は、大きく育てる為に20から22度前後の範囲内で一定の温度管理を行なっています。

大型化には、温度管理とエサの他にボトル内の酸素の供給量も重要になりますので常時、サーキュレーター(送風機)を4から5台ほどフル稼働させています。

ボトル周辺の空気が動く事でボトル内に円滑に空気が流れ込みます。

※密閉した部屋や空間だと酸欠のリスクが高まりますので簡易温室での飼育の際は、小型のファンを入れておく事をオススメします。

ボトル内への空気循環(サーキュレーション)について>>

●エサ交換のリレーは下記のとおりです。

・1本目(2018年3月5日、二齢):クヌギ菌糸ビン500cc

・2本目(2018年6月10日、終齢):無添加マットボトル800cc

→2018年11月下旬に蛹室(蛹の部屋)を確認したので3本目の交換無し。

終齢での菌糸ビンの暴れ(掻き混ぜ行動)とエサ交換の頻度が上がった際の縮みのリスクを軽減する為にマットボトルでの切り替え飼育を行いました。

菌糸ビンからマットへの切り替えについて>>

マットボトルについて

当店の幼虫用マットは、無添加につき残留成分の腐敗による発酵ガスや発酵熱が発生しないので安心です。

また持ちも良いので前述のとおり、交換頻度を落とせます。

今回は、少し引っ張り気味の交換になってしまいましたが春から秋までのタイト(厳密)な温度管理が出来ない場合は、4ヶ月に1回の交換をお勧めします。

虫吉オリジナル木製マットプレス>>

トクノシマノコギリ72ミリ

こちらは、2019年1月上旬に羽化したトクノシマノコギリクワガタの大型のオス72ミリです。

※2017年に採取した幼虫の残党なので今後のメスの羽化在庫が微妙です。

出品できなかった場合は、申し訳ございません。

●下記のエサ交換リレーで羽化させました。

・1本目(2017年10月20日、二齢):ブナ菌糸ビン500cc

・2本目(2018年1月20日、終齢):無添加マットボトル800cc

・3本目(2018年5月22日、〃〃):同上

・4本目(2018年9月27日、〃〃):同上

→2018年12月上旬に既に蛹になっていたのを確認したので5本目の交換無しです。

現在、当店で取り扱っている菌糸ビンの場合、本土産の亜種にはクヌギ、リュウキュウノコギリ系の亜種にはブナの方が大きく育つ傾向があります。

なお、終齢は、真夏の気温が高い季節にエサ交換を行うと極端に落ち着きが悪くなって上に出てきて痩せてしまいます。

なので真夏のエサ交換を省略する交換リレーを行なっています。

いよいよ春が近づき、蛹化や羽化も加速すると思いますので面白い個体が羽化したら紹介したいと思います。