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クリアホルダーでカブトムシの人工蛹室

カブトムシの前蛹と蛹

カブトムシの前蛹(左)、蛹(右)の画像です。

4月以降の幼虫のマット交換の際に写真の状態で土から出してしまったというご報告を頂く事が多いです。

日本のカブトムシ は、蛹室と呼ばれる筒状の空洞の中で上向きに立った状態でなければ蛹化や羽化ができません。

一般的には、トイレットペーパーの芯などで対処できる事が知られています。

但し、数が多い場合や幼虫が大きすぎる時に備えて今回はクリアホルダーで筒を作りたいと思います。

A4クリアホルダーです。

まず、画像の様な【A4クリアホルダー】を準備します。

ホームセンターや100円均一ショップなどで安価で販売されている物で構いません。

※なお、1枚で8匹分の筒が作れます。

クリアホルダーの接合部分をカット

まず、接合部分をカットします。

真ん中の折り目から二等分に切る

次は、真ん中の折り目から縦に二等分にハサミで切ります。

※切り終わった後で構いませんので、2枚それぞれに縦と横に1回ずつ折り目をつけておくと次の作業が簡単です。

四等分に切る

横にハサミを入れて四等分に切ります。

※事前に折り目をつけておくと簡単です。

八等分に切る

縦にハサミを入れて八等分にします。

※事前に折り目を作って切ると簡単です。

ホッチキスで筒を作ります。

直径が約4センチ前後筒を作り、両端をホッチキスで止めます。

※輪っかの直径は、幼虫のサイズに合わせて多少前後させても大丈夫です。

筒をテープで止める

ビニールテープでホッチキスの針の部分と真ん中を止めて補強します。

内側のホッチキスの針の部分にテープが被さるように貼るとサナギにも安心です。

マットの上に筒を立てる

ケースに深さ約10センチ前後のマットを入れてクリアホルダーで作った筒を倒れない様に立てます。

筒の中にティシュを入れて底敷きにします。

※2匹だけなので画像は、ミニケースですが1匹ずつ観察したい場合は、ブロー容器に筒を立てても大丈夫です。

勿論、数が多い場合は、中ケースなど大きな容器を用いても構いません。

ティシュを霧吹きで湿らせます

霧吹きでティシュを湿らせています。

筒にカブトムシのサナギと前蛹を入れています

サナギを傷付けない様に慎重に筒の中に入れて、飼育ケースの蓋を閉めて完了です。

直径が大きすぎて寝そべってしまうと脱皮失敗(不全)を起こしやすいので少しだけ小さな輪っかの筒を作り直すと良いです。

逆に直径が小さすぎて窮屈な場合も良くありませんので数ミリだけ大きめの筒を作ってください。

サナギは、乾燥に弱いので定期的に霧吹きで湿らせてください。

※底敷きのティシュに水を含ませるイメージで大丈夫です。

ブロー容器やコバエ防止ケースを用いると乾燥を抑制できます。

クワガタのサナギの救命方法(露天掘り)

サナギ

クワガタの幼虫のエサ交換時にサナギでボトルから出してしまったというアクシデントの対処法を紹介します。
※幼虫のエサ交換の基本は慎重に焦らずに行う事です。

最初に残った蛹室(サナギがいる空洞)の下半分を使用する方法を説明します。
通称:「露天掘り」と呼ばれる方法で最も一般的なテクニックです。


蛹室
先ず、上の写真の様に幼虫飼育専用のスプーンで蛹室の余分な屋根の部分を削って形を整え、蛹室の中に入り込んだマットの屑を奇麗に取り除きます。(ボトルを傾けると奇麗にしやすいです。)
その際に絶対に蛹室の「側面と底」を壊してしまわない様に注意してください。(受け皿の状態にならないと羽化出来ません。)


蛹室に戻します。
専用のスプーンを使ってサナギを蛹室に戻します。
その際の注意事項は、サナギを余り持ち上げない様にする事です。(急に動いてスプーンから落ちて死んでしまう事も考えられます)
写真の様に必ずボトルを地面スレスレまで傾けて慎重に戻してください。


蛹室のサナギ
サナギを蛹室に戻したらボトルを立ててフタをして羽化を待ちます。


蛹室を完全に壊してしまった場合、同じ大きさ位の種類のクワガタが羽化していたら蛹室を完全に壊さない様に成虫を取り出して蛹と入れ替えると良いです。
※ボトルに余裕が有るようでしたら羽化した成虫の蛹室を数本だけ残しておくと良いです。(出来ればオスとメス両方の分)


羽化
無事に羽化した成虫です。
3週間ほど経過して翅が硬くなったら成虫用の飼育ケースに移し替えます。


※上記の方法は、あくまでもサナギの救命方法であり、観察目的で絶対に行わないでください。(自然な状態よりも羽化率が落ちてしまう事も考えられます。)

クワガタの人工蛹室の作り方

 
サナギ
サナギ
前蛹
前蛹

クワガタの幼虫のエサ交換の際に誤って蛹室を完全に壊してサナギや前蛹(サナギの前段階)を外に出してしまったり、マット上面に出て来て蛹化した際の対処方法の解説です。

用意する物は、至ってシンプルです。

園芸用スポンジオアシス
先ず最初のアイテムは、ホームセンターや100円均一ショップの園芸コーナーでも販売されている生け花用スポンジ【オアシス】です。

Beケース(ミニ)
次は、コバエだけでなく乾燥も最小限まで防ぐ事が出来る飼育ケース(ミニ)です。

その他にカッターナイフ交換用スプーンティースプーンを用意します。


それでは、具体的な人工蛹室の作成方法を紹介します。

オアシス
1、生け花用スポンジ(オアシス)のパッケージを開けて出します。

オアシスをカット
2、スポンジ(オアシス)をBeケース(ミニ)に収まる大きさに合わせてカッターナイフで適度な大きさにカットします。

スプーンで跡を入れる
3、スプーンを使ってスポンジにサナギの大きさに合わせて軽く跡を入れて下書きをします。※加水段階で拡張可能ですので若干小さくても構いません。

スポンジを削ります。
4、下書きに沿って少しずつスプーンで削って掘って行きます。
小型の種類やメスの場合は、ティースプーンを用いると良いです。

ティースプーンで削ります。
5、底の部分や細かい箇所は、小さなティースプーンで少しずつ削って行きます。
若干深めに掘ってください。
少し削り跡が粗くても問題は御座いません。

ケースにスポンジを入れます"
6、上手く削り終わったらBeケース(ミニ)に入れます。

スポンジを加水
7、スポンジに加水します。
水道水は塩素等の消毒剤が入っていますので出来ればミネラルウォーターか浄水器の水の方が安全です。
スポンジが吸水しきれなくなるまで水を含ませます。(スポンジの下から水が出てくるので直ぐに分かります)

人工蛹室に入れます
8、幼虫飼育用スプーンを使って穴にサナギを入れます。
※実は、加水後のオアシス(スポンジ)は指で押さえると簡単に造形出来るのでサナギの大きさに合わせて微調整(拡張)が可能です。

自家製人工蛹室に入れます
9、サナギを入れた際のイメージです。
※今回は参考写真の為に急遽小さなノコギリの仲間のサナギを使ったので少し人工蛹室が大き過ぎましたが実際のサナギの大きさを見比べながら作成すると簡単です。

岩手県のお客様が作成された人工蛹室
岩手県にお住まいのお客様から頂いたミヤマのメスの人工蛹室の画像です。
メールとお電話でお問い合わせを受けて、作成を方法をお伝えしたのですが初めてにも関わらず非常に上手く作っておられましたので紹介します。

飼育容器のフタをする。
Beケース(ミニ)にフタをして羽化を待ちます。

羽化
最初からスポンジに十分な水分を染み込ませておくと特に加水の必要も無く無事に羽化しました。


上記の説明は、あくまでも緊急時の対応策です。
死亡や羽化不全(蛹化不全)の恐れが御座いますので絶対に意図的に蛹室からサナギを取り出さないでください。

カブトムシのサナギ救命方法

カブトムシの幼虫のエサ交換をしている時に誤ってサナギのや前蛹で掘り出してしまう場合が有ります。

また、土の深さが不足していると上で蛹化してしまう場合もあります。

このページでは、そういった緊急事態の際のリーズナブルな救済方法を紹介します。

誤って掘り起こした様子

誤って掘り起こしたサナギです。

こんな時は慌てずに下記の方法で救済して下さい。


必要な道具

救済に必要な道具です。

どこの家庭にもある、手袋、コーヒーなどの空きカン、缶切り、ティッシュ、サランラップ、輪ゴム、キリ(千枚通し)、ドライバー(柄の部分だけ使います)を用意して下さい。


口を切ります

まず、空きカンの口を缶切りを用いて切ります

切り口で手を怪我をしない様に必ず、手袋をはめて作業をして下さい。


濡らしたティッシュを絞ります。

次にティッシュを水で濡らします。

水滴が落ちないくらいまで固く絞ります。


ティッシュを入れます

絞ったティッシュを広げて中に入れます。


奥まで押し込む

ドライバーの柄でティッシュを奥まで押し込みます。


空洞を作る

ドライバーの柄を使って下の写真の様に卵が入る様な空洞を作ります。


カンの中に入れる

落下などの強い衝撃に注意しながら、切り口で傷付けない様に慎重に入れます。


中の様子

写真の様な感じでサナギがカンの中で上手に立てた状態にします。

上手に立ったままの状態になる様にのりしろを濡れたティッシュで調整していきます。

画像の様に胴体とティッシュとの間(のりしろ)を5から10ミリ程度の隙間を開けるのがコツです。


ラップを掛ける

上手く行ったら口にラップを掛けます。

※輪ゴムを掛ける余白があれば良いので、あまり長く切る必要はありません。


輪ゴムで固定

輪ゴムでラップを固定します。

ラップが破れない様にしてください。


ラップに穴を開けます

窒息しない様にラップにキリ(千枚通し)で3カ所、穴を開けます。

このまま涼しい所で管理すると3週間前後で成虫になります。

更にお酒のワンカップびんなどの透明なびんを使うと観察もできますので便利です。

ビンの使用例

但し、この管理方法はあくまでも救急救命法です。

蛹室から出してしまうと羽化不全のリスクが上がりますので観察目的で行わないでください。

菌糸ビンの水滴について

菌糸ビンとは、生きたキノコの菌床が入ったアイテムです。

なのでキノコの菌にとって快適な温度20から25℃以内での飼育をお勧めします。

キノコの菌床は、酸素を消費して木屑を分解して土に戻そうとする働きが有ります。

温度が高くなると呼吸量が増えて分解が加速するという特性もあります。

キノコの菌は、この分解作用の際に必ず水と二酸化炭素が出ます。

その際に出て来た水(遊離水)で白い皮膜を湿らせて菌床内部を乾燥から守る「防衛本能」が有ります。

これは自然界でも行われている現象でキノコが生えている木は表面もしっとりしています。

特に寒い時期の加温や空気が乾燥しやすい季節は、この「水」が出やすい傾向があります。

ビンの底に水が溜まらない限り、絶対に強制排除や容器を逆さまにしないで下さい。

無理な排水対策は、成長のトラブルになりやすいです。

菌糸ビンの遊離水

当店での実際のキノコの防衛反応の写真を載せておきます。

かなりの量の水(遊離水)が溜まっている様に見えますが、これは劣化では有りません。

表面水なので菌糸ビンの菌床の含水率にも影響が有りません。

幼虫はこの水を気にせず、おかまい無しで食べ進みます。

但し、使用後に直ぐに水が溜まってしまう環境は設定温度が高過ぎて乾燥や菌糸によるオガクズの分解が早まっている状態の可能性が高いので少し温度を落としてあげてください。(冬場は20℃前後で大丈夫です)

※ボトルの内部(芯部)温度は外気の温度(暖房器具の設定温度)よりも2から4℃高くなる場合も御座います。

1500ccの遊離水

※夏場の温度が高すぎる場合や冬場に25℃を超える無理な加温をしてしまった場合、菌が活発になり過ぎて劣化(水っぽくなる)のが早まるので適切な温度での飼育をお勧めします。

メスの産卵のさせ過ぎに注意!

産卵セットから出て来る幼虫

クワガタやカブトムシは、繁殖をさせて次の世代を楽しむのも飼育の醍醐味ですが注意しなければならない事が有ります。

1匹のメスが死ぬまでに産卵する卵の数は概ね決まっています。

個体差(個人差)や冬場の管理方法、栄養バランスの関係で産卵数は多少左右されますが、概ね30から100個前後と言われています。

基本的にメスは、産卵をすればするほど体力を消耗します。

言い換えると子孫を残す為に命をすり減らしています。

実際に寿命が長いと言われているクワガタでも無理な産卵をさせると寿命が大幅に縮んでしまうこともあります。

一度に大量に産卵させない様にするのも長く飼育を楽しむ為のコツです。

産卵状況が分かる様でしたら途中でメスを産卵セットから外して、産卵させない様にして下さい。

また、次の産卵をさせる場合は、栄養価の高い高タンパクゼリー等を与えて体力を十分回復させてあげて下さい。

因に一夏だけの短命なカブトムシを産卵させずに少しでも長く飼育したい場合、ココナッツマットでの飼育をお勧めします。

飼育経験が浅いお客様は、加減が分からずに沢山のメスを一気に産卵させて、飼育のキャパを超えて楽しむ余裕が無くなってしまう事も多い様です。

最初は、1から2種類を少しだけ繁殖させてみる事をお勧めします。

※生まれて来た命に対して、責任を持って管理できる数に留める必要があります。


以前、数十種類にも及ぶ外来種の大型昆虫を一度に沢山増やし過ぎて時間的にも経済的にも飼育不可能な状況に陥ってしまったというご報告を頂いた事も有ります。

昆虫を愛する人間にとって残念な話ですが、近年では外来種の野外放虫(飼育放棄)による環境破壊の問題が深刻化しています。

折角生まれた生命を大切に育てる為にも限界を超えた数まで増やさない様にご注意ください。

幼虫用添加マットのガスとガス抜き

当店では幼虫にも安心安全で直ぐに使える無添加の幼虫マット(エサ)の販売をメインにしていますが流通している殆どの発酵マットには発酵促進の為に小麦粉や動物性タンパク質などの添加剤が大量に含まれている事が多いです。
添加剤入りの発酵マットを略して「添加マット」とも呼びます。

添加マットは、添加物が腐敗した時にアンモニア等のガスが発生する事が多く使用時には注意が必要です。
また、夏場の高温時に分解し切れていない添加物の成分に大量のバクテリアが異常増殖を起して発熱を伴う「再発酵」と呼ばれる現象が起きる事が多く、知らずに使ってしまうとボトルの中で全滅という自体も招きかねません。

それでは、実際に「ガス」や「再発酵」がどういう物か説明します。
先ずガスが発生すると部屋中(家中)が臭くなる様な何とも言えない様な悪臭が漂います。
牛糞か何かが腐った様な臭いです。お客様より、奥様に怒られたので無添加マットに変更したというお話を聞いた事が有ります。
添加剤が致死量に近い含有量の物は、いつまでも臭っている事が多いです。特に夏場の高温時には注意が必要です。
また当店では、ガス発生回避の為に行なっておりませんが数十リットルをまとめて1袋に入れてある様なマットは、夏場の発送中の高温で中心付近が発酵を起して異常な高温状態になる事が多く、そのまま使うと危険です。
※当店の場合は、添加剤が微量だけ含まれるオオクワマット産卵マットだけではなく、添加剤の有無に関わらず全てのマットを4リットルずつ小分けにして空気穴を開ける事によりガスの発生と再発酵を抑える様にしていますのでご安心ください。

せっかく育てた幼虫が死んでしまう確率を減らす為に添加マットのガス抜きについての簡単な説明です。

 
コンテナに広げる
1.先ずコンテナに添加マットを広げる
新聞紙を掛ける
2.次に乾燥防止の為に新聞紙等を掛ける

やり方は、収納ケースやコンテナにマットを広げて日の当らない風通しの良い場所に数日間放置するだけなので簡単ですが、1週間経過しても臭う場合があり完全に臭いが取れないと危険です。
また添加剤が多い場合は、臭いが消えてもボトルに詰めて使用中に気温が上がった時に中のマットが再発酵(発熱)を起してして死んでしまう事もあります。
添加剤入りのマットは、一歩間違えると死亡や逆に小型化の原因になってしまいます。

夏場はコバエなどの雑虫も多いのでガス抜き作業中にコバエの温床になってしまう事もありますので注意が必要です。

当店の無添加虫吉幼虫マットは、手間もかからずに大きく育つのでお勧めです。


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クワガタのハンドペアリングについて

クワガタのハンドペアリングの様子

凶暴な種類のクワガタのペアリング(交配)時に一般的なサイトで紹介されている「ハンドペアリング」に関する説明です。

ハンドペアリングとは、上の写真の様に小さなケースにオスとメスと手で人為的に近付けて交配するまで見守るという方法です。
オスがメスを挟みそうになったら挟まれない様に防止するという簡単な方法です。


但し、以下の欠点や注意点が有ります。

・1、人の気配を感じて警戒をしてしまい逃げ回ったり、逆上してしまい全く交配をしなくなる事が有ります。
オスかメスどちらか一方でも警戒すると上手く行きません。

・2、国産オオクワやコクワの仲間は、警戒心が強い個体が多く人前で交配をするほど鈍感ではありません。性格も大人しいのでハンドペアリングの必要は有りません。
基本的にオスとメスを一緒に飼育すると夜間帯に交配(ペアリング)が完了します。

・3、自然界で敵が少なく警戒心が薄い大型の外国産の種類に有効なテクニックであり、国産の種類では上手く行かない事が多い。

・4、無理矢理オスの懐にメスを近付けるので、とっさの攻撃の際に間に合わずに挟まれてしまう恐れが有ります。(慣れないと難しいです。)

・5、例え交配を完了した様に見えても少しでも警戒していると上手く行われていない事が多い。
※産卵しなかったからといって更に交配をさせて殺されてしまったというご報告が多いのも事実です。


実際に自然界のクワガタは、交配中は唯一無防備な瞬間なので大変警戒心が強く交配の途中でも人の気配がすると逃げ始める事が多いです。
飼育下でも同様に人前では、交配をする事が少ないので決して確実な方法ではない事を理解する必要が有ります。

クワガタのオスのアゴ縛り(交配時のメスの救済策)

クワガタのオスのアゴを縛ってペアリング

本土には比較的おとなしい種類が多いのですが、ヒラタクワガタの仲間、一部の種類のノコギリクワガタの仲間など非常に強暴な種類も存在します。

それらの種類は、交配(ペアリング)時に長く同居させない事など注意が必要です。

大きな外国産などのクワガタは、一般に「ハンドペアリング」という交配方法が説明されていますが、この方法は交配するまでオスがメスを傷付けない様に監視しないといけませんし、目の前でオスがメスを攻撃した場合、不慣れな人は止めさせる事が出来ずにそのままメスが傷付いてしまいます。

また、手で無理矢理オスとメスを近付けるので人の気配で警戒してしまい交配をせずにメスに掴み掛かったり、逃げ回る等イライラの連続で時間的にも忍耐的にも大変な作業になってしまいます。

そんなストレスや時間も一切気にしないで出来る噛み付き事故防止策「通称:アゴ縛り」のテクニックを説明致します。

但し、必ずしも必要なテクニックではない為、『1回でもメスがオスに挟み殺された経験をお持ちの方』『オスの大アゴを平気で触れる人』のみ参考にしてください。

※勘違いをされない様に念を押しますがオオクワやコクワの仲間には、「ハンドペアリング」や「アゴ縛り」等の必要は有りません。

まず、用意するのは交配させたいオス、園芸用針金/グリーンタイ(ホームセンターや園芸屋さんで扱っているビニール樹脂加工の針金)を用意します。

グリーン帯(園芸用針金)

10から15センチ程度にカットした園芸用針金(家電のコードやお菓子の袋に巻いてある事も有ります)を用意します。

何メートルか巻いてある物やカットされた物等がありますがどちらでも構いません。

ビニール樹脂のコーティングがクッションになってアゴに傷が入らずに安心です♪


左アゴに園芸用針金を当てます

先ず、画像の様にオスの左大アゴの根元に園芸用針金を下から当てます。


アゴに園芸用針金を引っ掛けて1周巻きます

オスの大アゴの根元の突起(内歯)に園芸用針金を引っ掛けて1周巻きます。(ネジネジよじる必要は有りません)

手を挟まれない様にご注意ください。

※締め付けが弱いと後から抜けてしまうので注意が必要です。最初が肝心です。


オスの右アゴにも巻きます

画像の様にこのまま右アゴ(もう片方)に渡してクルリと巻きます。


オスのアゴ縛りの完成です。

左側と右側の針金の端を真ん中付近でネジネジよじって固定します。

画像の様にアゴが絶対に開かない程度で固定します。

余った分はニッパーなどで切り揃えます。


アゴを縛ったオスとメスを一緒に飼育します

ここまでの作業が完璧に行われていれば簡単に外れる事は無いので、どんなに凶暴な種類のオスとメスを画像の様にコバエ防止ケース(ミニ)で同居させても絶対に殺される心配は有りません。

交配(ペアリング)時の足場になるので木製のエサ皿を入れておくと良いです。

巻いた状態で同居させる期間は4から5日程度(最長でも1週間以内)にしてください。

※あまり長期間、針金を巻いたままにしているとオスがストレスを感じ始めて良く有りませんので巻いたままにしないでください。

なお、ハンドペアリングと違って観察し続ける必要は有りません。時間が経つと勝手に交配が完了しています。


交配済みの雌を産卵セットに入れます

交配済のメスのみを産卵セット(産卵用の飼育方法)に入れて 飼育して産卵させます。

※この方法は、気性が荒く高確率でオスがメスを殺してしまうヒラタ、ノコギリ、ミヤマアマミシカなどに有効です。



■念の為、注意事項です。

オスとメスの同居は基本的に5日(長くても1週間)にして下さい。

あまり長期間、針金を巻いたままにしているとオスがストレスを感じ始めますので、1週間を限度に針金を外して別居させて下さい。

また、作業中にオスに噛み付かれない様に注意して下さい。

近くにバケツに水を張った物を用意して下さい。

噛み付かれたら水に漬け込むと意外と早く放してくれます。

国産オオクワやコクワの仲間は、メスの挟まれ事故が少ないですが産卵の容器に長期間オスを入れておくと稀にトラブルが派生する場合もあります。

メスが産卵木を齧り始めましたらオスを別の容器に移し換えていただく事をお勧めします。

新成虫と冬眠時のエサ切れに注意

自然界では、羽化して蛹室内で夏まで越冬(休眠)するクワガタも飼育下の良好な環境では、羽化後1から数ヶ月内で突然活動を開始する事も有ります。

また、冬眠中でも飼育環境下の場合だと雨風の影響を受けないので日中の気温が少し高くなっただけでマットから出て来て活動をする事も有ります。


よく「冬眠中や羽化したばかりのクワガタにエサをやらなくても良い」と言われる方もおられる様ですが全くの間違いです。

実際、休眠期間が長いと言われる種類の場合でも温度や飼育環境で羽化後1から2ヶ月以内でエサを食べ始めます。

※特に梅雨明け(夏)を迎えると早く活動します。

書籍やサイトに休眠期間が記載されている事が多いですがエサを与えずに放置すると餓死や衰弱の危険性があるので注意が必要です。

ノコギリやミヤマも新成虫で夏を迎えると羽化後、1から3ヶ月以内に活動(早期活動)を起こす事が多いです。

全くエサを与えないというのも高いリスクを伴います。


クワガタは、体温がないので気温が低くなると動けないので冬眠するとされています。

近年では、秋以降の広葉樹の樹液が出ない季節に合わせて冬眠(休眠)期間も決まるともいわれています。

よって経験上、羽化日に関係なく羽化して間もない新成虫も自然界で樹液の量が最盛期になる夏を挟むと突然活動を起こす可能性が高いので必ずエサを与えたままの状態にしておいてください。


お問い合わせが多い冬眠中と新成虫(新品成虫)の食べない時期のエサ交換のタイミングですが、コマメに様子を見ながら食べ残しは1週間に1回(寒い時期の冬眠中は10日に1回程度)です。

食べ始めたらエサ切れを起こさない様に注意して与えます。

1週間から10日に1回の餌やりで良いという意味では御座いませんのでお間違いが無い様にしてください。

※夏場のエサ切れは、衰弱を起こしやすいので特にご注意ください。

カブトムシは、気温にもよりますが羽化後1週間から10日ほどでエサを食べ始めます。


新成虫と冬眠時のエサやりは、下記のアイテムが有ると便利で経済的です。

ゼリースプリッター販売
ゼリースプリッター
ゼリースプリッター用エサ皿販売
スプリッター用エサ皿