飼育ボトルのサイズ選び
産まれて来たクワガタの幼虫の飼育の際にどの大きさの容器を使用して良いのか分からないという方の為に当店が実際に飼育の際に使用(販売)している適切なサイズのボトルを説明致します。
※国産種の幼虫飼育の目安です。
ボトルのサイズ選びの鉄則は、エサが新鮮な内(出来れば3ヶ月前後)にエサを食べ切る事が出来る大きさの物を使用する事です。
小さな幼虫をいきなり大きなボトルに入れて長く引っ張る(放置する事)や逆に大きな幼虫を小さな容器に入れて頻繁な交換や糞食をさせるとよく有りません。
それでは、簡単な説明を致します。
◆550ccボトル【初齢幼虫、二齢幼虫、コクワなどの小型種向け】
![]() 飼育用空ボトル550cc |
![]() クヌギ菌糸ビン550cc |
![]() ブナ菌糸ビン550cc |
・550ccの容量のボトルは、種類を問わず主に菌糸ビン飼育の際の1本目(初齢、二齢幼虫時)に使用します。
小さな若い幼虫は、口も小さいので食べる速度も遅いです。
菌糸ビン(菌床)は、3ヶ月前後で劣化が始まるのでその前に食べ切って交換出来る容量が550ccです。
※菌糸ビン飼育の最初の1本目のボトルは、この大きさの物を与えて食い尽くすか3ヶ月以内で交換する方が良いです。
・また、コクワ(離島産も)、スジクワ、アカアシ、ヤマトサビ、アマミシカなどの小型種は、幼虫の年齢や菌糸ビン、マット飼育を問わずに終始550ccで大丈夫です。
◆850ccボトル【ノコギリ、ヒラタ、ミヤマ、オオクワのマット飼育や菌糸ビン飼育の終齢幼虫向け】
![]() 飼育用空ボトル850cc |
![]() クヌギ菌糸ビン850cc |
![]() ブナ菌糸ビン850cc |
![]() マットボトル850cc |
・850ccのボトルは菌糸ビン飼育の際、オオクワ、離島産を含むヒラタとノコギリの終齢幼虫(主に2本目以降)で使用する事が多いです。
・また、上記の種類やミヤマのマット飼育の際は、幼虫の年齢や性別、交換回数(○本目)を問わず850ccで大丈夫です。
※これらの大きく育つ種類のマット飼育は、エサの早期の劣化の心配が無いので1本目から850ccの方がスムーズに飼育出来ます。
マットボトルは二齢幼虫から入れた方がベストです。
850ccは、国産種の飼育に雌雄を問わず、幅広く使えるので最もポピュラーな容器です。
◆1000ccブロー容器【ノコギリ、ヒラタなどのマット飼育(観察)向け】
![]() ブロー容器1000cc |
![]() マットボトル1000cc |
・ブロー容器1000ccは、主にノコギリやヒラタなどの観察飼育に最適です。
マットで手軽に飼育出来ますが素材が柔らかいので潰さない様に取り扱いの注意が必要です。
また、大きくなる種類を入れると齧って穴が空く事も考えられますので身近な里山の種類の幼虫の観察飼育用という位置付けで使用される事をお勧めします。
1500ccクリアボトル【ノコギリ、ヒラタク、ミヤマ、オオクワのオスの特大終齢幼虫のマット飼育向け】
![]() クリアボトル1500cc |
![]() マットボトル1500cc |
・1500ccのボトル(クリアボトル)は、主にオオクワ、大型離島産ヒラタやノコギリ、ミヤマなどの超特大のオスの幼虫(VIP待遇)のマット飼育に使用すると良いです。
体重が25から30グラムオーバーの幼虫に使用すると良いです。
※通気性の面から菌糸ビン飼育は、後述のボトルの方が向いていますので、こちらのクリアボトルはマット飼育向けの位置づけです。
◆菌糸ビン用1500ccボトル【オオクワや離島産ヒラタの特大終齢幼虫の菌糸ビン飼育向け】
![]() 飼育用空ボトル1500cc |
![]() クヌギ菌糸ビン1500cc |
![]() ブナ菌糸ビン1500cc |
・1500cc菌糸ビン飼育ボトルは、大容量菌糸ビンに起こりやすい酸欠を防止する為に大型通気口の仕様になっています。
その為、折角大きく育った特大終齢幼虫の暴れのリスクが軽減出来て幼虫も落ち着いて大きくなりやすいです。
この1500ccボトルのみ幼虫を投入して1週間後にひっくり返して使用します。
蓋にスリットが有るのでひっくり返す事で乾燥防止や菌糸が出す二酸化炭素をスムーズに排出します。
主に80ミリに迫る勢いのオオクワや離島産ヒラタの幼虫(25から30グラムオーバー)の菌糸ビン飼育の2もしくは3本目以降の交換に最適です。
※菌糸ビン飼育向けの大型通気口タイプなのでマット飼育の際は乾燥し過ぎるので前述のクリアボトル1500ccがお勧めです。