本土ヒラタクワガタ70ミリオーバー大型2ペアの飼育紹介

今日の福岡県福津市は、曇り時々雨の少し肌寒い一日です。

今回も年明けの羽化チェックで出てきた大型個体を紹介したいと思います。

今回は、本土ヒラタクワガタの70ミリオーバーを2匹紹介します。

福岡県福津市産の72ミリ

先ず最初に2019年1月最新羽化の本土ヒラタ(福岡県福津市産)72ミリの超大型個体からの紹介です。

どっしりとした感じの綺麗な個体です。

2017年の夏に採集した天然のメスを同年の秋に産卵させて冬に得られた幼虫を育てて羽化させましたので気温が下がった影響で通常よりも若干幼虫期間が間延びしています。

産卵方法をを紹介した記事>>

幼虫繁殖場の温度は、一年を通して20から22度前後で一定に保つ様にしていますが外気温や棚の上下で温度差が発生するので多少前後していると思います。
※後ほど、空気循環と温度やボトルの通気性の関係を説明いたします。

●エサ交換のリレーは、下記のとおりです。

・1本目(2017年12月29日、二齢):ブナ菌糸ビン500cc

・2本目(2018年4月15日、終齢):無添加マットボトル800cc

・3本目(2018年8月20日、投入時22グラム):同上

→2018年12月13日に蛹になっていたのを確認したので4本目の交換無しです。

★2本目からは、終齢の【暴れ】と呼ばれる掻き混ぜ行動による縮みを防ぐ為に無添加虫吉幼虫マット(マットボトル)での飼育へ切り替えています。

マットボトルについて

残留添加成分の腐敗に伴う発酵ガスや発酵熱が発生しないので幼虫に優しく、持ちも良いので交換頻度を3から4ヶ月に1回に落とす事が可能です。

オリジナル木製マットプレス>>

劣化が遅いエサで交換間隔を空ける(交換回数を減らす)事で幼虫への交換時のストレス痩せを軽減できて結果的に大きく育ってくれます。

マットボトルの詰め方>>

◆幼虫の加温飼育の際のポイントです。(空気循環について)
真冬の温度管理は、床と天井の温度差が発生しますので温度差と空気の循環対策でサーキュレーター(送風機)の併用をお勧めします。

サーキュレーター
虫吉の幼虫飼育の必需品、「サーキュレーター」です。

ボトルは密閉性が高いので、ボトル周辺の空気の流れが発生する事でボトルの中へ円滑に空気が取り込まれます。

画像の様に暖房時は、サーキューレーターで床付近の冷たい空気を天井の暖かい空気に目掛けて送風する事で温度ムラが無くなり空気も円滑に流れますのでボトル内の酸欠を防止できます。

ボトル内が酸欠になると幼虫が潜らずに上に出てきてストレス痩せを招きやすくなるので大型個体を狙う場合は、絶対にお勧めです。

虫吉では、サーキュレーターを常時4から5台くらいフル稼働で使用しています。

サーキュレーション(空気循環)について>>

なお、幼虫が入ったボトルを発泡スチロールや収納ケースに入れて保管すると空気の流れが悪くなって幼虫が潜らずに上に出てくる事がありますので避けてください。

※マット内の菌類やバクテリア、微生物も酸素が必要なので風通しが良い環境をお勧めします。

宮崎県産70.5ミリ

こちらは、宮崎産の本土ヒラタ70ミリの大型個体です。※70.5ミリ前後あります。

アゴの形がカッコ良い個体です。(独特の雰囲気があります。)

このサイズは、前述の福岡県福津市産で何度も羽化していますが今回、初めて南九州(宮崎県産)でも出ました。

こちらも前述の個体同様、天然のメスを同年の秋に産卵させて得られた幼虫を育てて羽化させました。

●エサ交換のリレーは、下記のとおりです。

・1本目(2017年12月23日、二齢):ブナ菌糸ビン500cc

・2本目(2018年3月20日、終齢):無添加マットボトル800cc

・3本目(2018年7月21日、終齢):同上

→2018年11月12日に蛹室(蛹の部屋の空洞)が見えたので4本目の交換無しです。

ボトルのサイズ選びについて>>

来月から羽化チェックを行いますので面白い個体が出ていたら紹介したいと思います。