本土ヒラタクワガタ(鹿児島県産)の幼虫の割り出し(爆産でした)

2018年もあっと言う間に1ヶ月が過ぎましたが、2月も寒い日が続きそうです。

今日は、12月上旬に産卵セットを組んだ本土ヒラタクワガタ(鹿児島県産)の割り出しをご紹介したいと思います。

ケースをひっくり返しす

ケースの中身をひっくり返した様子です。

マットには、既に二齢の姿も見えます。

●使用した主な用品です。

・飼育容器:コバエ防止飼育ケース(M)

・産卵木(朽ち木):クヌギ材LLサイズ(Mサイズでも良いです)

・マット:産卵用4リットル(菌床強化配合)

・エサ:国産プレミアムゼリー

詳しい繁殖方法を紹介した記事

マットの中から出て来た幼虫

マットの中にも沢山の幼虫が潜り込んでいました。

マットの塊の中にいた幼虫

マットの塊の中に潜り込んでいる事が多いので潰さない様に慎重に砕く必要があります。

初齢と二齢

画像は、初齢(左)と二齢(右)です。

卵→初齢→二齢→終齢(三齢)と脱皮しながら大きくなって行きます。

※終齢になると見違える様な大きさになります。

クワガタの幼虫の成長過程>>

エサ交換用スプーンで移動させます。

幼虫は、小さくて柔らかいので指で摘まむと潰れたり傷つけたりする恐れがあります。

画像の様にエサ交換用のスプーンを用いて一時管理用カップまで移動させると安全です。

朽ち木を割った様子

マイナスドライバー(工具)で朽ち木を割った様子です。

木の中の幼虫は、見えないので突き刺して死なせない様に慎重に割って下さい。

※柔らかい面や表面が削られている場所、食痕(排糞孔)が見える場所を避けて、より硬い部分から一気に真っ二つにすると潰しにくいです。

(慣れが必要ですが・・・)

クヌギ材LLサイズは、ヒラタクワガタ向きの材質の物が多いので上手くハマると爆産します。

爆産材と呼んでいます。

今回は、1本の朽ち木から『打ち出の小槌』状態で沢山出てきました。

朽ち木の中の幼虫

細かく砕くと表面に近い部分にも所狭しと幼虫が入り込んでいました。

朽ち木とマットから出て来た幼虫の比較

画像は、マットから出て来た初齢(左:黒色)、朽ち木から出て来た初齢(右:肌色)です。

直前まで食べていたエサ(腸内に溜まっている)が透けてみえているだけなのでどちらも健康です。

幼虫の食痕

反対側の面も更に真っ二つに割ると食痕と共に初齢が出てきました。

朽ち木の中心から出て来た本土ヒラタクワガタの二齢

中心付近から出て来た二齢(菌糸ビンに入れ頃サイズ)です。

※画像では変わりにくいですが右下にもう1匹います。

木屑やマットを保管します。

朽ち木やマットの中には、小さな幼虫や卵が残っている事が多いので画像の様に割りカスは、捨てずに元の容器に戻して保管します。

約4週間から1か月後には、孵化して大きく育っているので再びひっくり返して回収します。

※割りカスを入れた容器には、種類と産地なの情報と割り出し日を記載したメモやテープを貼っておくと管理ミスを防げます。

割り出し結果です。

今回は、卵が出てきませんでしたが43匹の幼虫を回収できました。

養生させます。

一時管理用カップには、無添加虫吉幼虫マットを固めずに入れて5から7日ほど傷や異常が無いかを見極め後、二齢から優先的にブナ菌糸ビン550ccに入れます。

カップには、専用の管理ラベルを貼るスペースがありません。

なのでボトルに入れるまで1個ずつ種類や産地などの情報と割り出し日を記載したビニールテープかマスキングテープを貼っておくと管理ミスを防げます。

なお、割り出して直ぐに菌糸ビンに投入すると外傷や虚弱な個体がいた場合、死亡による菌糸ビンのロスが発生するのでお勧めしません。

ボトルには絶対に入れてはいけない幼虫の説明をいたします。

ブヨブヨ病の幼虫

上の画像は、目に見えない真菌の仲間が体内に侵入して病気が発症したヒラタクワガタの幼虫の参考写真です。

体が透き通ってブヨブヨとした感じになるので【ブヨブヨ病】と言われます。

飼育環境(マットや朽ち木の微生物環境)の悪化で発生する事が多く、体内に入り込んだ真菌は、腸内の器官を攻撃して壊死させてしまうので致死率が100%と言われています。

孵化や脱皮直後の幼虫と見極めが難しいので不安な場合は、カップに戻して4から7日ほど更に様子を見てください。

ブヨブヨ病は改善する事がないので益々透明になってしまっているか死んで(消滅)しまっている事が多いです。

ボトル入れの際は、是非この記事の情報をお役立てください。