ダイトウヒラタクワガタの「マットのみ飼育」と「菌糸ビン→マットへの切り替え飼育」の大型羽化

今回は、ダイトウヒラタクワガタが2つの飼育方法でそれぞれ55ミリ以上の大型が羽化していましたので紹介したいと思います。

どちらの個体も同じ環境(21から23℃)で羽化させています。

ダイトウヒラタ55.7ミリの尺寸

まず最初に菌糸ビン→マットへの切り替え飼育で3月15日に羽化したダイトウヒラタ(南大東島産)55.7ミリの大型のオスを紹介します。

ダイトウヒラタ55ミリの画像

流石にこのサイズになると太さが際立ち重量感があります。

餌交換のリレーは下記のとおりです。

→2024年2月26日に既に蛹になっているのを確認。

1本目から2本目へは、菌床の劣化による終齢幼虫での暴れを防止する為、(早めに切り上げて)2ヶ月半でマットへ交換しています。

※因みに2本目から3本目への交換時の体重は、15グラムでした。


無添加マットボトル800ccの説明

補足になりますが、マットボトルとは、無添加虫吉幼虫用マットをボトルにプレスした商品の事です。

無添加につき、添加発酵マットと異なり、幼虫の死亡の原因になる有害な発酵ガスが発生しないので安心です。


ダイトウヒラタ56.8ミリの尺寸

こちらは、無添加虫吉幼虫用マットのみの飼育で羽化させたダイトウヒラタ(南大東島産)56.8ミリの大型のオスです。

2024年3月8日羽化です。

ダイトウヒラタ56ミリの全体画像

最初に紹介した55ミリと兄弟です。(横幅があり重量感があります。)

※最初の個体は、1回目の割り出し後に保管していた割りカスから出てきたので1ヶ月遅くボトルに入れています。

餌交換のリレーは下記のとおりです。

  • 1本目(2023年5月14日/二齢):遮光マットボトル800cc
  • 2本目(2023年9月14日/二齢):同上

→2024年1月下旬に蛹室を作っていたので3本目の交換無し。

小型種につき、1本目から2本目の交換まで4ヶ月ほど引っ張っていますが本来なら3ヶ月毎の交換をお勧めします。

無添加虫吉幼虫用マットの説明書(クワガタ版)>>


■□■今回の考察です。■□■

・55ミリ:2023年6月14日に1本目の菌糸ビンに入れて3月15日に羽化
(菌糸→マット→マットの合計3本使用で約9ヶ月で羽化)

・56ミリ:2023年5月14日に1本目のマットボトルに入れて3月8日に羽化
(マット→マットの合計2本使用で約10ヶ月で羽化)

他の種類のヒラタでも既に確認していたのですが1本目に菌糸ビンを使うとマットのみの飼育に比べて約1ヶ月ほど早く羽化します。(終齢で1本目に入れた場合は除く。あくまでも初二齢で投入)

1本目で菌糸ビンを用いた場合は、成長速度が早いので既に大きく育った(加齢した)状態で2本目の交換を迎えます。

一方、1本目からマットを用いた場合、まだ大きく育っておらず一回り小振りなサイズで2本目への交換になる事が殆どです。

ただし、2本目で爆発的に大きく育って1本目の菌糸ビン使用時と同じ様な大型サイズで羽化します。

結果から考察すると早く羽化させるなら1本目だけ菌糸ビン→次の交換からマット、交換回数(頻度)を抑えてリーズナブルに羽化させるならマットのみの飼育の方が良さそうです。

※2本目以降も菌糸ビンを使用すると暴れて大幅に縮んだ状態で早く羽化してコスパが悪くなるだけなのでオススメしません。

今回は、少数の比較なので何とも言えませんがマットのみの方が大型サイズが出ました。
(今回の2個体が現時点で今季のベストサイズです。)

今後も引き続き他の種類でも検体数を増やして検証したいと思います。