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産地?累代WF1、F1、F2、F3って?

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「累代F○」とはクワガタ・カブトムシの繁殖に使われる専門用語です。
※○の中は数字です。

当店でも商品の説明文の中で「繁殖品(飼育下交配○代目:F○」や「繁殖品(天然個体の子供:WF1)」と使っています。

これは他のペット(犬や猫など)にはないクワガタ・カブトムシだけに使われている飼育繁殖に関する特殊な専門表記です。

当店における表記の解釈を説明します。

同じ種類の同産地の別血統を飼育下で交配させた子供をF1と呼んでいます。

このF1同士を近親交配させて産まれた子供をF2と呼んでいます。

更にF2同士を交配させて産まれた子供をF3、以降同じ様な法則でF4、F5・・・と呼んでいます。


また飼育下での交配が発生しない天然採集品のメス(野外での持ち腹の状態)の子供をWF1と呼んでいます。

このWF1同士の近親交配の子供をF2と呼んでいます。

以降F3、F4・・・・となります。

※なお、天然オスと天然メスを飼育下で交配させて生まれた子は、F1として表記しています。


◆これらの記号は、自家繁殖が主流の昆虫ペット市場や昆虫愛好家の間で派生した統一性が全く無い表現です。

したがって、飼育者や店舗様によって解釈がバラバラで様々な記号が用いられたり、数字のカウント方法が異なる場合もあります。

なので生物学や遺伝子学で用いられる表記とは意味が異なり、絶対的な物ではありません。

当店では、記号数字の表記は品質ではなく同種、同産地の個体間での近親交配の回数をお伝えする為に用いています。

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★当店の累代表記に関するおさらい(例)。

・天然(wild)のメスのみから産まれた子供(飼育下で交配させずに産まれた子供)=WF1
※同じ1代目でも飼育下ではなく、自然界で交配したメスから産まれた子(飼育下での交配無し)を区別する為に限定的に用いています。
以降の近親交配を回数に応じてF2、F3、F4と記しています。

・天然採集品同士、繁殖品同士を問わず飼育下で新たな血で交配させた子供(血の入れ替え後の1代目)=F1
以降の近親交配を回数に応じてF2、F3、F4と記しています。
※前述のとおり、同じ血筋のWF1同士からの交配で生まれた子も同様のF2の表記です。

・少し特殊なケースになりますが親子で交配させた場合、例えば親のオス(F3)と子のメス(F4)の交配で産まれて来た子供は、近親交配の5代目という事に変わりないのでF5という表記になります。

◆当店の場合、近親交配の回数をお伝えする事を目的とした累代表記につき、2代目(F2)以降のペアで天然からの同一の血筋か、血を薄めてからの血筋かを知りたいお客様はお気軽にお問い合わせください。(お伝えする事が可能です。)

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★価格の設定について

当店では種類、オスのサイズの他に天然採集品か繁殖品かで価格を設定しており、産地や累代で価格を変える販売方法は行なっておりません。(例えば、同じ種類の繁殖品は、WF1もF5も同じ価格で販売しています)
※但し、一部の離島産の昆虫は、旅費や長距離移送コストの問題で島によって価格が変動する事もあります。

価格を変えない理由として、同じ種類の同じサイズなのに目に見えない付加価値で生きものを物的、差別的な見方をしないで純粋に楽しんで頂ければと考えている事。

そして子供達に一部の大人達が決めた営利目的(産地、累代=価値、お金)の逸脱した価値観や情報を与える事が教育上の問題で相応しく無いという観点や配慮からそう致しております。

当店では、累代や産地は価格や価値の指標ではなく、種の多様性の問題のほかに近親交配の回数の指標目的として表記致しております事を御了承ください。

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★近親交配での繁殖回数について

Fの数字の大きさは見た目や産卵数、次世代の形や大きさには全く影響しません。

当店では、あくまでも累代F○を血統(血の濃さ)の管理指標としております。

クワガタを飼育下交配15代目のF15まで飼育されたという情報を耳にした事があります。

これは20年近く飼育したことに相当します。

国産カブトムシに関しても同様で近親交配で小さくなるというのは俗説で10年近く累代飼育(近親交配)しておられる方も実際にいます。

大きくならない最大の理由として飼育の慣れに伴う過密飼育やエサ交換の遅れ、飼育温度等が挙げられます。

親虫選びのポイントとして、累代の回数に関係なく、奇形が無い健康的なペアを選ぶ事をお勧めします。

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★累代に関する個人的な考えです。

◆クワガタやカブトムシで用いられる累代の表記方法(基準)や記号は、『遺伝子学』の統一された数値とは異なり、昆虫愛好家が用いる独自性が強い固定化されていない一定義(個人の表現や解釈の程度)に過ぎません。

※遺伝子学で用いられる記号と酷似していますが、全く性質が異なる愛好家独自の表現と言った方が良いかもしれません。

その為、絶対的な存在では有りませんし、価値を決める物でもありません。

個人的には、気にせずに飼育を楽しんでいただく事をお勧めします。

※折角産まれて来た小さな命が記号や数字で価値を決められてしまうと余りに可哀想なので・・・

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★産地について

【産地】とは、一般的な生産物(野菜等)と一部異なり、繁殖品の場合は、この個体の大元の親の採集地を表しています。
※天然採集品の場合は、そのまま採集地の事を意味します。

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◆産地に関する虫吉からのお願い!(注意点)

日本は、列島と沢山の島々から形成されている小さな島国です。

同じ種類で姿や形も同じ生き物や昆虫でも住んでいる地域によっては、遺伝子情報や遺伝子の形が違っています。

国内外を問わず違う産地や違う種類(亜種)間で交配をして産まれた交雑種や遺伝子撹乱を起した個体が野外に放たれると環境や生態系に害を及ぼす恐れがあります。

この事は、大学の研究機関や昆虫の研究者の間で懸念されている問題です。

繁殖の際は、必ず同じ種類の同じ産地の昆虫同士で交配をさせてください。

また、購入したり余所から持込まれた昆虫は、野外に放したりせずに最後まで責任を持って飼育してください。

異なる地域の遺伝子を持った個体が野外に放たれると自然界で遺伝子汚染や遺伝子撹乱、交雑が起こるリスクがあります。

この問題は、オオクワガタ等の珍しい昆虫だけでは無く、身近な自然に住んでいる『コクワガタ』や『カブトムシ』等の全ての昆虫にもいえる重要な問題です。

昆虫(特にカブト、クワガタ)は、日本の里山の自然にも在来種が生息しており、通販の発展と共に国内外の種類(移入種、外来種)を簡単に入手できる【特殊な存在】になっております。

これからも続く未来の自然を守る為、最後まで責任を持って飼育していただけると幸いです。

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