ヤクシマノコギリ70.9ミリ(ギネス超)、アマミシカ50ミリなど離島産クワガタの大型個体

お盆明けの九州北部は、火曜日に大雨が降るなど不安定な天気が続いていますが、朝晩が少しずつ涼しくなっています。

お盆明けに昆虫採集に出かけると夜の雑木林の中は、秋の虫の音色で一杯でした。

※今晩もコンビニに夜食を買いに行く序でに近くの森に入る予定です。
(田舎なのでコンビニまで数キロ距離があります。)

今回は、7月から8月上旬までに羽化した新成虫を紹介したいと思います。

その中にド派手な個体がいたので紹介します。

ヤクシマノコギリのギネス超級個体

画像は、7月下旬最新羽化のヤクシマノコギリクワガタの激湾曲系の大水牛です。

画像では伝わりませんがアゴの湾曲と先端のシャクレ上がりが半端ない個体です。

手に乗せた画像ですが、この時点で巨大さが伝わります。

ヤクシマノコギリのアゴ

アゴの画像ですが大きく内側に湾曲したアゴの先端がシャクレ上がっているほど独特のアゴの形状をしています。

ヤクシマノコギリ70.9ミリ

先ほどの個体のノギスでの尺寸の様子です。

大きさ的には、限りなく71ミリに近いサイズ(70.9ミリ)でした。

勿論、ギネスオーバーなので虫吉パーソナルベスト更新です。

最後のエサ交換時の体重は、標準的な数値だったのですが最後の最後で大化けしてくれました。

昨年の夏に入荷した天然のメスを産卵させて得られた幼虫を下記のエサ交換で羽化させました。

  • 1本目(2018年9月11日、二齢):クヌギ菌ビン550cc
  • 2本目(2018年12月15日、終齢):無添加虫吉マットボトル850cc

→2019年6月6日に蛹室を作って前蛹になっていたので3本目の交換なしです。

1本目から2本目への交換は、終齢での菌糸ビンの暴れを防いでじっくりと大きく育てる為に無添加マットでの飼育へ切り替えています。

因みに交換時の終齢の体重は、14グラムだったので明らかにマットボトルで巨大化しています。

マットボトルについて

無添加につきボトル内で添加剤の腐敗による発酵ガスや発酵熱が発生しないので幼虫に優しいです。

固く詰め込んでおくとノコギリクワガタの仲間の場合、確実に4ヶ月に1回の交換頻度に抑える事が出来るのでストレス痩せのリスクも軽減できます。

なお、ノコギリの仲間の終齢幼虫は、気温が上がり始める季節にエサ交換を行うと環境の変化に馴染めずに上に出てきたり極端に落ち着きが悪くなりやすいです。

なので2本目は、初夏の交換を省略するズボラ飼育で引っ張っています。

今回の個体は、大きなメスも羽化していますので近日中にペアで販売できると思います。

アマミシカクワガタ50ミリ

こちらは、2019年8月5日に羽化したばかりのアマミシカクワガタの50ミリ前後の超大型個体です。

こちらもパーソナルベストタイ記録です。

アゴがカッコいい個体です。

アマミシカクワガタ50ミリの尺寸

ノギスで尺寸している様子です。

現時点では、50ミリを少しだけ超えています。

昨年の晩夏に割り出した幼虫を下記のエサ交換リレーで羽化させました。

  • 1本目(2018年9月2日、二齢幼虫):無添加虫吉マット(ボトルサイズは550cc)
  • 2本目(2019年2月14日、終齢):同上
  • 3本目(2019年5月28日、終齢):同上

→2019年7月12日にサナギになっているのを確認。4本目の交換なし

※無添加虫吉マットは、木製マットプレスを用いて550ボトルに思いっきり固く詰め込んでいます。

固く詰めた方が内容量が多くなり、交換頻度を落とすだけではなく乾燥も防いでくれます。

因みに産卵方法のお問い合わせが多いのでリンクを貼っておきます。

アマミシカクワガタの産卵方法>>

今回の50ミリの個体は、未だ翅が柔らかいので来月の販売になるかもしれません。

トカラノコギリ悪石島70ミリ

こちらは、7月羽化のトカラノコギリクワガタ(悪石島産)72ミリの超大型個体です。

以前、中之島産で72ミリが羽化した事がありますのでパーソナルベストタイ記録です。

※こちらの個体は、私がブログで紹介する前の店長が出品してしまい既に売り切れです。

トカラノコギリ72ミリの尺寸の様子

ノギスで測ってみると72.5ミリ前後でした。

繁殖場内での撮影につき、少し薄暗いですが実際は、鮮やかなオレンジ色をしており、発色良好です。

昨年の9月に割り出した幼虫を下記のエサ交換リレーで羽化させました。

  • 1本目(2018年9月22日、二齢):ブナ菌糸ビン550cc
  • 2本目(2019年1月21日、終齢):無添加虫吉マットボトル850cc

→2019年6月8日にサナギになっていたので3本目の交換無しです。

菌糸ビン→マットへの切り替えの理由と2本目の引っ張り(ズボラ)の理由は、最初に紹介したヤクシマノコギリの説明のとおりなので省略します。

なお、2本目のマットボトルへ投入した際の幼虫の体重は、17グラムでした。

今年は、18から19グラム級の終齢も出ている様ですので来年には、パーソナルベストを大幅に更新しそうな予感がします。

それと先日、岡山県のお客様より、マットボトルのみ(菌糸ビン不使用)でトカラノコギリ70ミリオーバーが羽化したというご報告を頂きました。

20から23℃の温度管理や空気循環(サーキュレーション)など環境を整えてあげると無添加虫吉幼虫マットのみでも大型個体を狙えるのかもしれません。

今後も面白い情報がありましたら紹介したいと思います。