今日の九州北部は、晴れの過ごしやすい天気でした。
但し、11月なので流石に夜は少し肌寒くなります。
今回は、先日行ったアマミシカクワガタなどの幼虫の割り出しを紹介したいと思います。
画像は、夏に組んだ産卵セット(加水した産卵木を埋め込んでセットした容器)をひっくり返した様子です。
7月中旬にセットを組みましたが9月が終わっても幼虫が見えなかったので半ば諦めていました。
ところが10月中旬過ぎ頃から急に二齢が見え始めたので急遽割り出しを行いました。
※メスの投入から4ヶ月目の割り出しです。
●使用した主な飼育用品は下記のとおりです。
・飼育容器:コバエ防止飼育ケース(中)
・昆虫マット:成虫用4リットル(幼虫用やオオクワマットでも可)
・朽ち木:ナラ産卵木x2本(現在は終売につきMサイズで代用可)
・エサ:国産プレミアム昆虫ゼリー(合成保存料は不使用)
セットから既に数ヶ月が経過していますので殆どの幼虫が二齢まで育っていました。
画像の様にエサ交換用のスプーンを用いて一時管理用カップに移すと傷付けずに済みます。
朽ち木の側面には、食痕と小さな幼虫が見えます。
結構硬めの材質でも普通に潜り込みます。
マイナスドライバーを用いて割ってみると大きく育った二齢が出てきました。
小型種の場合、1回の割り出しでは、卵や初齢の回収漏れがどうしても発生します。
割りカス(使用した朽ち木片とマット)は、捨てずに元の容器に戻して4週間から1か月後に再びひっくり返して確認すると良いです。
※割りカスの容器には、必ず種類と割り出し日を記載したテープやメモを貼っておくと良いです。
今回は、22匹の幼虫が出てきました。
※未だ、割りカスの中に何匹か残っていると思います。
カップには、無添加虫吉幼虫用マットを固めずに入れて4から7日ほど養生させます。
※傷や異常などが無いか確認するための期間です。
養生期間が終わったら元気な二齢から優先的にマットボトル800ccに入れます
小型種なので飼育ボトル500ccに無添加虫吉幼虫用を木製プレスで固く詰めた物に入れていただいても大丈夫です。
※但し、500ccのボトルは乾燥しやすいのでトラブルが発生する恐れがあります。自己責任で行ってください。
無添加虫吉マットは、添加剤の腐敗に伴う発酵ガスや発酵熱が存在しないので固く詰め込んだ状態で3から4ヶ月毎の交換で済みます。
今回は、2本立てで先日行ったトクノシマヒラタクワガタの割り出しの様子もお伝えしたいと思います。
画像は、8月の下旬に組んだ産卵セットをひっくり返した様子です。
既に二齢(菌糸ビンに入れ頃)になっているものが殆どです。
●使用した主な飼育用品は下記のとおりです。
・飼育容器:コバエ防止飼育ケース(中)
・昆虫マット:産卵用4リットル
・朽ち木:クヌギ産卵木(LLサイズ)
・エサ:国産プレミアムゼリー(合成保存料不使用)
今回は、クヌギ産卵木LL(通称:爆産材)を用いてみましたが原形を留めないほどメスにボロボロに破壊されていました。
おそらく親による子の捕食が行われた可能性が高いです。
セットの中にメスを長く入れたままにすると幼虫が食べられてしまい逆に数が減ってしまう事もあります。
クヌギ材LLサイズは、太い割に軟材気味なのでヒラタクワガタに最適な物が多いです。
(一本で仕留める事が可能です。)
ご注文の際、ご要望の入力欄にて「〇〇○に適した産卵木希望」とお伝え頂くと出来る限り材質をお選びする事も可能です。(2021年より産卵木の選別サービスは終了しております)
柔らかいので食い尽くされて殆どの幼虫がマットに出ていましたが木の中にも何匹か残っていました。
今回は、天然個体のメスを用いましたがマズマズの数だと思います。
※天然個体は、採集される前に野外で産卵している事が多いので「当たり外れ」の差が大きいのも事実です。
勿論、割りカスも保管していますので更に数が増えると思います。
採取したカップの中の幼虫は、無添加虫吉マットを固めずに入れて蓋を閉めた状態で4から7日ほど養生させてます。
その後で外傷などの異常が無い、健康な二齢から優先的にブナ菌糸ビン500ccに入れます。
カップには、幼虫管理ラベルを貼るスペースがありません。
ボトルに入れるまでの間、ビニールテープやマスキングテープに種類と割り出し日などの情報を記載して1匹ずつ貼って管理してください。
※手抜きすると管理ミスや何の種類か不明になってしまいますのでご注意ください。
菌糸ビンは、2から3ヶ月後に交換しなければなりませんが、この種類は菌糸ビンで終齢まで育っていればマットボトルへ切り替えでも大丈夫です。
※こちらの方が持ちが良いので3から4ヶ月ごとの交換で大丈夫です。
次回の交換時の大きさが今から楽しみです。